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HÜTTEのブログ

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森で足元をみる。

仕事でたまった疲れを吐き出したくて今日、屈斜路湖を訪ねました。

冬支度の和琴半島は、足首くらいの高さまで落ち葉がつもっていて、一歩

進むたびにがさがさざりざりと枯れた音が森に響きます。とてもいい音です。

着信音にしたいくらい耳に心地いい。

 

ペースをおとして、できるだけ足元に目をむけて歩きました。だんだんと

焦点が景色にあってきたところで、1枚1枚がもとは独立した葉っぱで、

5枚並べも、10枚並べても100枚1000枚並べたところで、一つとして

同じ模様はないという当たり前のことに、あらためて思いいたりました。

「落ち葉」とぜんぶひとくくりでまとめて呼ぶ。ではいけない。そんなふうに、

小さいけどたしかな営みが無数にあること、そのうえにいま、自分が

たっていることに鈍感でいては、いつかふと、見のがしたものの多さに

気づいてうなだれることになる

森と湖が頭のなかのごちゃごちゃを吸い取ってくれたよう。

きょう歩けてよかったです。

 

 

2017-11-03 10:15 PM|お店のつれづれComment(0)

つよい風のした

 台風がきて、庭の草を揺らし、古い我が家の窓を乱暴に叩いています。

でもいっぽうで眩しいくらいの光が空から差しこんでいて、雲が割れた

先に青空ものぞいています。膝のうえでは耳の聴こえない猫が身体を

丸めて昼寝中。柔らかさと温かみを喜びながら書いています。

 

何日かまえにはじまった今年の秋も穏やかに過ぎています。

 

 

このあいだ、置戸の「鹿の沢」という緑地を歩いてきました。濁りのいっさい

ない水が流れていて、緑が濃くて、小さな生きものがたくさん暮していて

とても落ち着く空間でした。

 

 

 

いろんな解釈ができるユニークな看板もみつけました。軽く汗をかけて、

でも身体に負荷は少ないいい具合のトレッキングコースもあって、でも

人は少なくて、心をからっぽにしたときにおすすめですよ。

 

台風が、家(人の作りだしたもの)の脆さや欠陥や、猫の温かさや日差しの

ありがたみや、つよい風をしなやかにかわす草花の強靭さを教えてくれる。

心のもちようですね。いい1日です。

 

 

 

2017-09-18 3:00 PM|お店のつれづれComment(0)

こんなまちです。

こんばんは。

「たまにブログ見てますので、書いて下さい」。嬉しいオファーをこんどはメール

で頂きましたので、今日もまたネタを探しながらPCの前です。読んでくださる方

一人でもいる以上、書かずにいられません

 

では今日は、僕らの住む町、大空町をご存じないかたのために、写真をもりこみ

ながら紹介してみます。まずはオホーツクの玄関口である女満別空港。

市街地から徒歩圏内位置にありまして、日中はだから轟音とともに町の上空

をジェット機がびゅーんびゅん飛んでいきます。たまに「まさか堕ちてるっ!?」って

くらいの爆音にどきっとさせられる、そんなやや心臓に悪いロケーションです。

盛夏のころには満開のひまわりが滑走路に敷き詰められて…いる

わけではなく、空港のそばで咲いていて、観光客を喜ばせています。

市街地を離れると、ゆるやかな丘陵がアップダウンを繰り返しながら緑の

パッチワークとなってひろがっていまして、フットパスコースがあったら

きっと人気がでると思うんだけど、さらに考えてみたのは藻琴山と網走湖

を結んでsea to summit的なレースをやったらどうだろう、とか。

 

その網走湖は網走市と共有する、しじみの名産地として知られる湖ですが、

にとっては「日常生活圏内にあって歩いて行ける湖」。散歩コースに湖が

あるってけっこう贅沢なことだと思いません?

 

 

ちなみに網走湖の北西方向には能取湖やサロマ湖があって、いずれも

大空町から車で1時間圏内。このあいだ3つの湖畔を順に訪ねる湖巡り

兼鳥見ツアーをして楽しみました。そうそう、東に1時間いけば水鳥の

楽園と呼ばれる濤沸湖もありますね。

どうですか。なかなかのんびりできそうな雰囲気でしょう? こんな

環境のなかで生活しています。今日のところはここまでで、おやすみ

なさい。

2017-08-15 9:38 PM|お店のつれづれComment(0)

きえないもの

こんばんは。

前回の投稿にたいしてコメントをよせてくださった「めめ」さんのきもち

に応えたく、パソコンを立ち上げ、久しぶりに更新しています

といっても、再開のめどが経ちました!といったような報告事項もない

ので、はて何を書いたものか、僕らの私生活なんて淡々としたものだから

ここに掲載するほどのものでもないし…といった具合に頭をひねること

3日間なのでした。で、思いついたのは、めめさんのように未だに、たまに

でもHUTTEのことを思い出して下さる、つまり当ブログをご覧頂いたかた

限定版のお知らせを書くこと、でした。

じつは今年にはいってから、HUTTEを永く支えてくださった常連さんの

エピソードをテーマにした回想録を、文章にまとめ続けています。

仕事の合間の、それもスムーズにアウトプットができるタイミング

限ってのことなのでなかなか筆は進みませんが、それでも僕らのような

マイナーな存在を面白がってくれたユニークな人々の、いい意味で

ちょっと変わった愛すべき個性色褪せることなく記憶に残っている

もので、じつに楽しみながら3人分まで書きためることができました。

いかがでしょう。登場人物ふくむ、ごくごくわずかな常連さんだけ

手渡していた文章ですが、いまでも繋がってくださる方にならお届け

します。読んでみたくなったら、まずは簡単な自己紹介を添えて

メールをださい。文章をワードファイルで添付して返信いたします。

 

では、今日のところはここまでで、おやすみなさい。

明日からも健やかな毎日を送られますように。

 

 

 

 

 

 

2017-07-31 10:25 PM|お店のつれづれComment(2)

じゃあ、また。

こんにちは。

ここでの営業もあとわずかとなり、閉店を惜しんでお越しくださる馴染み

お客さんそれぞれにたいして、できるだけの正確さで、そのかたがたとの

かかわりにいつも勇気づけてもらっていたことやHUTTEがHUTTEなりに

店として育っていく手助けをしてくれたことへの感謝などを伝えるように

過ごしています。そうすると、帰り際にこう言ってくれる人がいます。

じゃあ、また。

僕はかってに、その短い挨拶のなかに再開を期待してくれている明るい

響きをかんじとって、そのたびにひとりあたたかな気持ちになって、あと

あとになってもその余韻をひっぱりだしてあじわっています。そうして、

下をむくことなく閉じることができるというのは恵まれたことですね。

ちいさな手ごたえを糧につづけた店づくりの、さいごにまた、さしだした

ものが間違っていなかったことを知る。よい締めくくりです。

 

しばしば、このさきの動向を尋ねられることもあるのですが、なにしろ

何の見通しもないまま退去を決めるしかなかったので、まったくの白紙

というのが実情です。ただ、そうして見送りのたびに寄せていただく期待

うけとっているうちに、もう次がはじまってるんじゃないかと、そう思えて

きたこともたしかです。そもそもHUTTEだって、「こんな大らかできもち

のよい空気にのなかでカフェでもできたらなー」という、10数年前の晩秋

ひとり旅のときにふっと湧きでた、ささやかで具体性のかけらもない

イメージがはじまりだったのです。それをおもえば3年半の経験や

自分たちなりの手ごたえ、なにより信頼のおける人脈と材料は揃って

います。僕らの思いと、それぞれに期待を託してくださる方々の思い。

それらの点と点がつながってひとつの像をかたちづくる。そんな日が

くることを僕ら自身、期待しています。

快晴のほんじつは斜里岳から知床連山まで、指数120%で

ばっちりみえています。

 

2016-03-27 12:47 PM|お店のつれづれComment(2)

こんなふうに考えています。

こんにちは。

きゅうな閉店にさいして、いたわりのことばをたびたび頂戴しており、そのたび

に鼻の奥につんとした痛みを感じながら、お返事させて頂いているのですが、

いつにもましてことばづかいが正確さを欠いている気もして、それを思うたび

に怖くなってしまうので、ここで現在の心境を、冷静なあたまであらためて

書いておきたいと思います。

いまはわりかし平気です。ひとりひとり違う個性をもつお客さんとのかかわり

や季節の移ろいを全身で理解すること、ここだからたちあえたそんないろいろ、

ほかの場所ではたぶんえられなかった機会を手放してしまう寂しさはたしかに

どうしたってあるのですが、一方で、カフェのひとという肩書きなしの毎日にも

鳥はとんでるし、草も花も苔も生きているし、なにより客と店という境界をこえて

親しくつきあえる友人ができて、ちかくにいて、遊びにいこうと誘ってくれる、

そんな価値ある事実があります。

このあいだうかがった友人宅で「明日がくるのが本当に楽しみだ」とこども

みたいな目をして笑ったおじさんがいました。僕らも少しずつ荷物を整理して

身軽になって、毎日に期待していますだからもう大丈夫です。金曜以降の、

のこりわずかな営業日も、だからこれまでどおりに平穏な空間づくりに勤しむ

のみです。

もちろん心のこりもあるにはあって、春になるころに店のちかくにいついて

住みかをこさえ、ひと夏かけて子どもを育て、秋の訪れと入れ替わるように

して去っていくノビタキのいとなみをことしはそばで見守ることが叶わない。

その愛らしい行動も声もまったく代えがきかないものなので、とにかくもう

残念のひとことにつきます。雨上がりのアスファルトにできたちいさな(人間

でいえば2歩くらいのもの)水たまりにひょこひょこやってきて、親鳥とヒナが

水浴びするなんていう,、そのひのオホーツク一帯分の「平和」がぜんぶ

あつまったようなこのうえなく親密な光景を心のそこからたのしみにして

いたのですが。 

 

「そう言われてもね、そっちはよくてもこっちがだめだよ」。もしも、もしも

前文が気休めにならなかった、奇特きわまるかたがいたら、さいごに入荷

したこの1冊をぜひ読んでください。

 「ヘンリー・デヴィッド・ソロー 孤独の愉しみ方」

飾らず、依存せず、持たずにちいさく生きることこそが豊かだ。自給自足の

忠実な実践から生まれた言葉のかずかずが、下腹部を重いこぶしでこずく

ような力強い励ましの響きをもっています。縛るものをほどいて、孤独を

みかたにしていられるようになります。

HUTTEのことも「ああ、一生の本と出会えた。なんだか良い店だったなあ」。

と、そんなふうにさらっと振り返ってくれるようになったら本望です。

2016-03-23 11:31 AM|お店のつれづれ/とり扱い雑貨あれこれComment(2)

きょうの風は

こんにちは。

いちにち暴れまわってようやく気がすんだようで、きょうの風

はすっかりおとなしいもの。フリースを脱いで窓ふきができる

ほどに気温もあがって、ふぅーーーっとながくゆるい呼吸の

できる午前をすごしています。

それにしても短時間のうちに車が越えられない吹きだまりを

つくる強烈な南風にみしみし軋みっぱなしな昨日でしたが、

そんな落ち着かない状況をまろごと寛大にうけいれてくださる

お客さんおかげで、こちらも取り乱すことなく、一日をおくる

ことができました。ひるむことなく扉をあけてくれたかたがたに

あらためてお礼をもうしあげます。ありがとうございました。

 

さて、おやつは『レモンのマフィン(250円)』と『黒豆スコーン

(200円)』です。プレートはのこり2食となっています。

きょうもほそく頼りない、でも消えない灯がひっそりとお待ち

しています。

会計係も待ってます。

2016-03-07 12:13 PM|お店のつれづれComment(0)

風前のともしび営業

いよいよ屋根がとんでしまうのか…。じっさいはそんなわけないけど、

それが100%冗談にならないようなものすごい強風にけさから建物

悲鳴をあげつづけています。ミシミシ、ぐらぐら、ときどきビキーッ!

と。そのたびに「風前の灯」というフレーズが脳裏にうかびます。

吹きとばされる細かな雪の粒で窓のむこうがときどきホワイトアウト

したりもする、そんな1日になりました。

ところが、斜里からのお客さんのはなしでは、市街地は雨こそ

ぱらついているものの風はほとんどなく、いや~春だねえとしみ

じみ呟きがもれるほどの穏やかな空模様なのだとか。驚きです。

まあまえにもなんどか言われたことがあるので納得はするけど、

びっくり。あらためてこの立地の特殊性をおもわされたしだいです

そういうわけで、ご来店の際は道中の吹きだまりに用心いただく

とともにドアの開閉にも充分ご注意をはらうことをおすすめします。

あと車の窓が極北を航行する船みたいな感じに豪快に凍りつきます

ので、スノーブラシも必携です。

 

それともうひとつ注意事項がございます。

気温の上昇とともに、店の内外で先住民(虫)のうごきがずいぶん活発

なってきました。客席付近をうろついたり窓にはりつく彼らにぎょっと

させられるケースが、どうしようもなくふえてくる時期です。毎朝できる

だけ時間をかけて、ぬかりのない清掃を心掛けてはいますが、それでも

じぶんたちだけが知っている抜け道から侵入してくるのが彼らです。

地面のことについては昔から地面に暮してきた彼らに敵うわけが

ないのです。

ですので、もし見かけてもひとつ寛容なきもちで騒ぐことなくこちらに

一声かけていただけますと幸いです。よろしくおねがいします。

 

2016-03-06 1:02 PM|お店のつれづれComment(0)

あったかなほんじつ。

こんにちは。

きょうの投稿のテーマは「あったかー」です。

まずは今日および週末のメニューをご案内します。

今日の限定ベーグルサンドは「クロックムッシュ(450円)」。自家製の

ベシャメルソースに生ハムとチーズをはさみ、できるだけ熱々なうちに

お出しします。おやつはたっぷりの丹波黒豆を粒のままいれて焼いた

「黒豆ケーキ(250円)」で。しっとり食感とゆたかな甘みがたのしめて、

こちらはこころがほっとする仕上がりです。

 

つづいておしらせ。

開催中の北欧展のアイテムのひとつ、鳥と植物をモチーフにしたカウニステ

ファブリック。斬新なのに素朴で温かみをも感じさせるデザインが魅力の

こちらはもともと220×150cmで販売していたものですが、「半分ならぜひ」

という声がありましたので、これから2月15日までの会期中にかぎり、のこり

半分(110×150cm)の購入希望を受け付けたいとおもいます。価格は

4515円。断栽に時間がかかる点をご了承いただけるかたが対象です。

詳しくはお気軽にスタッフまで。

 

おなじくこんかい人気をあつめているのは3色混合のウール。北海に

浮かぶ、人よりおおくの羊がくらす羊の島フェロー諸島。ここのび

のび逞しく暮す羊からの授かりものは、油分をふくみ保温性に富む

ため、古くから肌着や靴下として重宝されて、海で仕事するおじさん

お兄さんの身体を北緯60℃の寒風から護ってきたのだそうです。

そんな背景があると、肌に感じるあったかさもひとしおですね。

中細200g500mで2980円です。

 

もうひとつおしらせですが、2月あたまに書籍をオーダーする予定です

ので、リクエストのあるかたは今月中に一声かけてください。そろそろ

春に向けた自然をテーマにしたものも揃えていきますので、どうぞ

お楽しみに。

 

 

さいごに、この場をかりてちょっとプライベートな通信を。

こころが潤う、海のむこうからの便りがさきほど届きました。ほんとうに

ありがとうございます。どれほどの喜びかここで伝えるのは難しいので、

雪どけあとの再会を首をながくして待っています。店の似顔絵が、この

さきの寒さを忘れさせてくれそうです。

こちらからの手紙は届いたでしょうか?

2016-01-23 2:15 PM|お店のつれづれ/メニュー紹介Comment(0)

おとなしい日

こんにちは。

けさはバケットを焼きました。清里産小麦100%の、シンプルだけど味わい

ぶかく腹もちのよいパンは1本300円です。

 

おみやげにできるようパック詰めした小豆スコーンもまだあります。 

今朝は雪がふって日曜で街がとてもおとなしい1日のはじまりでした。

いまはだいぶ薄まった雲をぬけた西日が雪原を照らしはじめています

が、あたりはあいかわらずひっそりとしていて、陽のあたるまどのまえ、

机に気にいりの本3、4冊を積んで椅子に腰かけまどろんでいたい

そんな午後の時間が滔々と流れています。おとなしくて淡々としていて

ゆっくりと呼吸ができる、よい1日です。

 

 

2016-01-03 1:32 PM|お店のつれづれ/メニュー紹介Comment(0)

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